部下のやる気を出すほめ方・叱り方について

部下のやる気を出すほめ方・叱り方について

就職して仕事をしていると、昇格して部下を持ったり、または後輩が入ってきて、自分が先輩になったり、誰かの上に立つことになっていきますよね。

そんな時に、うまくいかない部下や後輩に対して、上手にほめたり、叱ったりできていますか?

職場の環境や関係性によって色々な方法があると思いますが、今回紹介する内容も是非参考にしてみてくださいね!

「叱る」とはどういうことか

叱るとか怒るとか、色々あると思いますが、「叱る」とはどういうことでしょうか。

ポイントが3つありますので、1つずつ見ていきましょう。

怒ると叱るの違いを理解しましょう!
怒る=相手に自分の不快な感情をぶつけること
叱る=相手の成長や、行動変容を促すこと

なるほど・・・

怒るというのは、自分の感情をぶつけているということなんですね。
 

何のために叱るかを考えましょう!
目的=叱った結果、どうのようになってほしいかを具体的にイメージして、そこに近づけること

どうなってほしいかをしっかりとイメージすることが大事ですね。
 

何を叱るのかを考えましょう!
可変的な事柄かつ相手の成長に役立つことで叱ります。
例)
①ビジネスマナー
②ルール違反
③約束破り
④情報操作(嘘)
⑤怠慢
⑥ビジョンや理念、行動指針などに反する時

このように、しっかりと目的と愛情を持って叱ることで、部下や後輩からは信頼され、そして感謝されるようになります。

自分の感情や権力によって怒鳴ったり、気分で怒ったり怒らなかったりと、自分勝手な態度だと周りから信頼されなくなってしまいます。

叱る時の基本的なルール

叱る時には、トラブルを生まないためのいくつかの基本的なルールがあります。

①事実をもとにする/日ごろから気にかけておく
②見て見ぬふりをしない
③その場で叱る・注意する
④直接、顔をみて叱る
⑤人前で叱らない
⑥人を責めない
⑦他者を引き合いに出さない
⑧相手を心理的に追い込まない
⑨叱った後は、いつまでも感情を引きずらない

①は、誰かから聞いた情報だけで叱ってしまうと、その情報が間違っていた場合、トラブルになりますので必ず事実確認をしましょう。

③については忙しい時についつい後回しにしてしまいがちですが、できるだけそのタイミングで注意したほうがいいですね。

どうしてもできない場合は、

「今の件だけど、後で話がある。」

などと事前に伝えておきましょう。

この一言がないだけで、

「なんで過去のことを今さら思い出したように言われないといけないんだ。」

などと、相手が納得しづらいような状況を作りやすくしてしまいます。

④ではメールなどで叱ってしまうと、相手は自分の意見を言いづらくなってしまいます。

必ず部下の意見を聞くようにしましょう。

叱り方のステップ

叱る場合にも基本的なステップがあります。

①必要があれば場所を移す(静かなところがベター)
②事実を確認する(一方的に決めつけない)
③具体的にどこが問題点か説明する(曖昧にならないように)
④真剣に、本気で叱る/注意する(表情、声のトーンを意識する)
⑤相手の話も聴く(注意を受けてどう思ったかを聴く)
⑥これからどうするかを決める(精神論で終わらせない)
⑦励ましや期待で終える(ネガティブにならないように)

この中で、⑤や⑥を飛ばしてしまう方が多いと感じます。

叱るだけ叱って、

「これからは気を付けるように。業務に戻っていいぞ。」

で終わらせている上司、多いですよねw

しっかりと、相手がどう思ったか、これからどうするのかを話し合わないと、その叱った時間も有効な時間にはなりませんし、信頼関係も築きづらいです。

必ず相手の話を聞いて、今後について話し合うようにしましょう。

ほめることの必要性

人間はほめられることで成長するものであり、何が良いことなのかを感覚を通じて理解することができます。

ドーパミンやβエンドルフィンなどの脳内ホルモンも分泌され心地よい刺激となります。

また、褒められることで次のことが向上します。

①自信
ほめられることで、自信を得ることができます。自分が行っていることの正当性が認められ、確信を持つことに繋がります。

②判断力
ほめられることで、何がよいことなのか「判断」ができるようになります。ビジネスでのルールやモラルを理解します。

③やりがい
ほめられることで、達成感を得ることができます。さらに繰り返し体験することで、自己の存在感への確信と繋がっていきます。

ほめる時の基本スタンス

ほめる時は、次の点に気を付けながら積極的に褒めるようにしましょう。

①日ごろからほめるポイントを意識しておく
②具体的な本人の努力の事実確認をしておく
③ほめることがあれば、その時に
④ほめる場合は人前でもOK
⑤ほめる時はほめるだけで、「しかし・・・」はNG

⑤は特に意識するようにしましょう。

期待を込めてつい、という方もいるとは思いますが、褒めた後につい

「しかし、あと○○の部分だけがまだできないね。頑張るように!」

など、一見ポジティブで終わっているようですが、この一言を付け加えてしまう上司も多いですねw

このタイミングで言わなくてもいい内容ですよね。

ほめ方のステップ

ほめる時には、このようなステップがあります。

①具体的な事実をほめる(曖昧にならないように)
②お世辞ではなく心からほめる(感情を込めて伝える)
③一方的にならないようにする
④悪い点を付け加えない
⑤励ましや期待で終える

②を実践する為には、ここを意識しましょう。

・表情、目を見る、積極姿勢、ジェスチャー
・声の大きさ、声質、抑揚、スピード、テンポ
・相応しい言葉、口語体で、論理的な表現

また、③については、

「どうしてこの成果を出せたのかな?」

など、相手の話を聞く時間も作って一方的にならないようにしましょう。

まとめ

仕事で成果を出す為にはモチベーションは非常に重要な要素となります。

先輩や上司から叱られたり、褒められたりすることで部下の気持ちは大きく変化します。

ほめる:叱る=8:2 が理想とされていますが、それはもちろんのこと、やはり日々のコミュニケーションが大事ですね。

怒らない、叱らないからいい上司ではありません。

しっかりと部下と向き合って、よりよい関係を築いていくことを目指しましょう。

 

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