医師はバリウム検査を受けないの?副作用や発がんリスクがあるって本当?

医師はバリウム検査を受けないの?副作用や発がんリスクがあるって本当?

健康診断_バリウム検査

多くの会社員が毎年健康診断を受けていると思います。会社が加入している健康組合などから検診費用の助成を受け、指定された検査項目を受診していきます。生活習慣病をはじめ、様々な病気の早期発見や、病気そのものを予防することを目的として行われています。自覚症状がない病気を見逃さない為にも、定期健診はとても大切です。

35歳以上の健康診断

年齢が上がると検査の内容も変わってきます。35歳以上になると、検査項目に胃部レントゲン検査が加わります。病気の早期発見に役に立つ健康診断ですが、この胃部レントゲン検査に関しては医師の間でも疑問が投げかけられているとのことです。

胃部レントゲン検査に対する疑問

なぜ、医師から多くの疑問があがっているのでしょうか。それは、この検査にはメリットがほとんどなく、デメリットばかりなのです。
今日はこのデメリットについてまとめてみましたので、よく読んで、検査を受けるか受けないかを考えてみてくださいね!

バリウムの副作用

デメリットの1つに、撮影の際に服用するバリウムの副作用が挙げられます。不快感、嘔吐などの症状のほかにも、腹膜炎や腸閉塞を発症することがあります。また、アナフィラキシーショックによる血圧低下に伴い、意識消失や呼吸困難などの重篤な症状も報告されています。

発がんリスク

一般的に、胸部X線写真を撮影する際の1回の被爆量は極めて低く、約0.06mSv(ミリシーベルト)です。極端な回数を行わない限りは、人体への悪影響はほとんどないと言われています。
これに対して胃部レントゲン検査では、検査をしている間はずっと放射線を浴びることになります。当然、被爆量がものすごく多くなります。1回の被爆量は15~20mSv(ミリシーベルト)です。胸部X線写真を撮影する際の約250~300倍の被爆量なので、当然、発がんリスクが増えます。
英国オックスフォード大グループの調査で、75歳までにがんになった日本人のうち、放射線診断によってがんが誘発された人の割合は3.2%になるとのことです。つまり、がん全体の3.2%がレントゲンによる被爆が原因なのです。

胃がん発見の可能性

これだけリスクがある検査をしても胃がんを発見できる可能性はほとんどありません。何か異変があったとしてもレントゲン検査では詳細が分からない為、結局は胃カメラで検査をすることになります。その為、レントゲン検査を受ける医師は皆無と言われています。胃に不安がある人はレントゲン検査ではなく、最初から胃カメラによる検査をします。
また、最近では胃がん発症者の98%がピロリ菌を保有していることがわかっていて、ピロリ菌を駆除すれば胃がんになる可能性はほとんどないと言われています。そのため、ピロリ菌検査で陰性だった場合は胃がん検診は不要と言う医師も少なくありません。

なぜレントゲン検査がなくならないの?

大人の事情ですねw
まずは検査を行う側の都合があります。胃カメラは医師のみが行うことができる検査方法ですが、レントゲン検査はレントゲン技師が行うことができます。医師とレントゲン技師では医師の方が人件費が高いため、コスト削減の為にレントゲンを採用する医療機関が多いです。
また、検診車やX線装置などの設備費用や、レントゲン技師、バリウム製造業者、フィルムのメーカー等、非常に多くの既得権益が絡んでいます。そのため、いきなり廃止にすることができないのです。

まとめ

胃の病気の発見に関しては、レントゲンより胃カメラの方がはるかに優れており、がん発見率は3倍以上とも言われています。異変があればその場で細胞を切除して詳細な検査をすることもできます。胃に不安がある方は、胃カメラ検査を受けることをおすすめします。
4月から健康診断が始まる会社員の方は多いと思いますが、当日受付で「個人で胃カメラ検査をする予定なので、胃部レントゲン検査は不要です。」と伝えることで、検査を拒否することができます。もちろんバリウムを飲む必要もありません。今一度、ご自身でも情報を集めてみて、胃部レントゲン検査を受けるかどうか決めてみてください。もちろん私は受けませんw
 

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